産科 Obstetrics

分娩について

当院では過剰な医療介入をせずできるだけ自然な分娩を心がけています。

LDRシステム

LDRの名称は英語の

 LABOR=陣痛
 DELIVERY=分娩
 RECOVERY=回復

の頭3文字を取ったもので米国で生まれた分娩システムです。従来の出産システムは、出産の進行に伴い、陣痛室⇒分娩室⇒回復室と、妊婦さんが部屋の移動をしなくてはならなかったのですが、LDRでは同じ部屋で最後まで過ごすことができるため、おかあさんの苦痛や精神的ストレスが少なく、さらにお産に集中できることが産後の満足感や主体的なお産ができた充実感にもつながっています。

お部屋はWEST EASTの2タイプあり、空室時はお好みで選べます。
家庭的な雰囲気作りのため、分娩直前まで医療機器はすべて戸棚やカーテンで隠され視界にはいらないよう配慮しています。また、トイレ・洗面所・ソファー・テレビ・BGMが備えつけられておりご家族もくつろぎながら過ごしていただけます。

Wi-Fi無料サービス・スマホスピーカーがご利用いただけます。

陣痛時

アロマテラピーとしてラベンダーオイルを使用(お好みの香りがあればお教えください)また陣痛中は、できるだけナーススタッフが付き添い、腰背部のマッサージをしながら、いきみの逃がし方やお産の見通しなどをアドバイスしていきます。がんばりましょうね。

分娩時

より自然に近い環境を作るため室内の照度をしぼり薄暗い中でお産にのぞみます。
これは、おかあさんがお産に集中できることや生まれてくるあかちゃんに強い光の刺激を与えないなどのメリットもあります。

立ち会い分娩

立会いは原則1人に限らせていただきます。ご主人、おばあちゃん、どなたでもOKですが、必ずマタニティサロン(ペアレントサロンドクターサロン)に参加して下さい。
ペアレントサロンでは、立ち会い分娩に向けてパートナーが具体的にどうサポートしていけばよいかイメージできるようなお話をさせていただきます。
立会い分娩を希望される方は妊婦さんと立ち会い分娩パートナー、ペアでのご参加をお願いします。

ペアレントサロンの日時が合わない方は、ドクターサロンにペアでご参加ください。
ペアレントサロン・ドクターサロンのどちらにも参加できない場合は立会いができなくなります。
あらかじめご了承ください。

和痛分娩

陣痛の痛みを完全に消してしまう『無痛分娩』は、お産が止まってしまう危険や、陣痛に合わせていきむことができないことでお産の進行が妨げられ赤ちゃんに大きな負担をかけてしまう危険があります。
当院では安全・安心なお産のために、あえて軽い陣痛を残しながら麻酔で痛みの程度を調節していく『和痛分娩』をおこなっています。

  • 和痛分娩の主なメリット
  • *陣痛の痛みが減ることでお産の進行をしっかりみながら冷静に出産できます。
  • *お産中の体力消耗が少なくなり産後の回復が早くなります。

当院の和痛分娩は2種類あります。

1. 硬膜外麻酔併用法

背骨のすきまから細いチューブを入れ麻酔薬を注入します。
麻酔中は「痛い」「冷たい」といった感覚はなくなりますが、「触られている」「押される」感覚は残ります。

自然な陣痛発来を待つ場合もありますが、医療管理上の安全確保のため計画分娩(入院日をあらかじめ決め、内服薬や点滴などを使用し人工的に陣痛を起こす方法)で行う場合もあります。各々医師と相談して決めます。

2. 陰部神経ブロック法

子宮口が全開したときに産道に直接麻酔の注射をし、膣部分の痛みをブロックする方法です。
自然分娩とおなじく最後まで陣痛は感じながらいよいよ赤ちゃんが出てくるときの強烈な局部痛だけをとりのぞきます。

当院では、和痛分娩を厳密な医療管理のもと安全に行うために、夜間休日はお受けできない場合もあります。
詳細は院長とご相談ください。

帝王切開

帝王切開には、予定日を前もって決めて行う予定帝王切開と、お産の経過中、母体や胎児の命にかかわる事態が起きたり、あるいはなんらかの障害が起こることが予想される場合に早急に母児二つの生命を救うための手段として行われる緊急帝王切開があります。

当院では常に医師が2人常勤しており、緊急手術を迅速かつ安全におこないます。さらに、出生時のあかちゃんになんらかの危険がおこりうるときには、金沢医科大学病院 NICUおよび石川県立中央病院 NICU(未熟児センター)との緊急提携体制により早急な小児科医の応援や出生後の児の搬送が可能となっております。

また出生後も小児科医師による新生児診察があり、医療的な観察・ケアをしっかりおこないますのでご安心ください。

前回 帝王切開術でお産をされた方へ

当院では、前回帝王切開術を受けた方は、母子の安全を第一に考え、今回も帝王切開術でのお産となります。

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